番組内容
男性のがんで発症する人が最も多い前立腺がん。男性なら誰でも発症する可能性があり、父親や兄弟に発症した人がいる場合は、そのリスクは数倍高くなります。その進行は比較的ゆっくりだが、がんが離れた場所に転移すると命にも関わります。初期には症状がほとんど出ませんが、「PSA」を調べる血液検査が早期発見の手がかりとなります。50歳を過ぎたら、この検査を受けることがすすめられ、前立腺がんを調べる検査について詳しく伝えてくれました。
教えてくれたのは「がん研有明病院 部長 米瀬淳二さんです。
前立腺がんは大きく3段階で進行
前立腺がんの多くは前立腺の外側の部分に発生し、その進行は大きく3段階に分けられます。前立腺がんは転移がなければ経過観察や治療によって多くのケースで寿命を全うすることができます。しかし転移があると5年生存率は50%程度に下がります。
50歳を過ぎたらPSA検査を
前立腺がんの初期は自覚症状がほとんどないのです。早期発見のためには前立腺から血液中に漏れ出した「PSA」を採決して調べるPSA検査が重要となります。基準値を超えると「前立腺がんの疑いがある」と判断されます。
ただし前立腺肥大症でも基準値を超えることがあり、サイクリングや性行為などで前立腺が刺激された場合にもPSA値は上がることがあります。
基準値に収まる場合は。定期的なPSA検査、基準値が高い場合は精密検査が必要です。がんと確定診断されたら「治療方針」を決める検査が必要になってきます。またがんがあっても小さく悪性度が低ければ「経過観察」という選択肢もあります。
監視療法では基本的にはPSA検査を3ケ月ごとに、直腸診は6ケ月ごとに、そして生検は前立腺がんと診断されてから1年後と必要時に受けます。生検で悪性度が7以上に上がったり、がんが明らかに大きくなってきた李、陽性コアが3本以上になった場合は治療が検討されます。
まとめ
男性のがんで発症する人が最も多い前立腺がん。もしあなたが気になれば早期発見のためには、「前立腺がん」の定期的な血液検査で早期発見ができます。男性ならだれでも発症する可能性があるといわれています。
あなたも早期発見で、PSA血液検査をお勧めします。
出演者
- 講師
- がん研有明病院部長…米瀬淳二,
- キャスター
- 岩田まこ都,白鳥哲也